小牧南高校の生徒諸君へ

残念ながら、学校休校が5月末まで延長されました。毎日学校へ行き、勉強や部活動に一生懸命取り組み、友達と笑顔で語り合い、休日には映画やコンサートへ行き、家族や仲間と楽しく過ごす。ついこの前まで、当たり前のように過ごしていた日常生活が全く失われてしまいました。生徒諸君のことを思うと胸が締め付けられるような気持ちになります。

しかし、いまこの瞬間も、多くの医療従事者の方々は、コロナウィルスに苦しんでいる人たちを助けるために必死で闘っています。同時に、さまざまな職種の方が、我々の日常生活を支えるために、感染の危険も顧みず、必死に取り組んでいます。あらためて、われわれも、不要不急の外出を控え、各自がコロナウィルス感染症予防に取り組み、自分だけでなく、家族をはじめとした多くの大切な人の命を守るという決意をもって、日々の生活に臨みましょう。

絶望の隣には必ず希望があります。悲しみの後には必ず喜びが訪れます。生徒諸君が直面している、大きな不安や苦しみは、必ず乗り越えることができます。なぜなら、君たちには、支えてくれる多くの人々がいるから。そして何よりも、大きな未来があるのだから。

最後に、アンパンマンの作者である、漫画家のやなせたかしさんの「絶望のとなり」という詩を紹介して、生徒諸君へのエールとします。

【 絶望のとなりに

だれかがそっと腰かけた

絶望はとなりのひとに聞いた

あなたはいったい誰ですか

となりのひとはほほえんだ 私の名前は希望です 】

– やなせたかし『絶望のとなり』より。

令和2年4月30日 愛知県立小牧南高等学校長

山田 満貴